「読書の技法」を読んだ。

著者の本を読むのはこれが始めて。
この人の知識の源泉はどこにあるのだろうか、と気になって手に取った本。たぶん普通の本屋で見かけたくらいだったら、その場では買わず「気になる本」止まりだったろうけど、神保町三省堂の店頭で講演会のお知らせがポップであったので、実際にその人に会えるのならと購入。ブログなどの記事を読んでいて気になる人でもあった。

3つの読み方

前半では、読書のスタイルとして、3つのスタイルを上げて本の読み方を紹介している。

  •  超速読 5分程度
  •  普通の速読 30分程度
  •  熟読 3回読み込む

数あるいろいろなテキスト情報をさばくには、そのテキストが読むに値するかどうか情報の精査が必要で、それを超速読でフィルターするという考え方。
そして、超速読であたりを付けた箇所を速読で読んで行く。

熟読をして基礎知識を十分に付けることで速読が可能になる、という考え方。
この本の中で一貫としているのが、速読とは、基礎知識、教養があってこそ成り立つ物という主張が前提だ。

本からの情報の摂取の仕方、あるいは勉強の仕方

後半では、具体的に本をどうやって選別し、どうやって読書ノートをとっているか、そして基礎知識、教養をどのように本から摂取していくのか著者の例が紹介されている。
例えば、社会情勢、政治などのニュースを正しく理解するには、今までの経緯(歴史)を知らねばその理解は難しいし、場合によって社会制度や法律を知らないといけない。
どこまでが基礎知識かというと、高校の教科書、参考書などを駆使すれば十分な基礎知識が得られるとして、社会・歴史の教科書、参考書の読み方が紹介されている。
数学、国語について社会人の為の勉強方法についても記述があり参考になった。

余談:講演会

講演会後半、参加者が事前に紙に書いた質問に答える時間があって、だいたい20,30枚くらいはあったのに全部の質問に答えていたのがすごかった。(こういった講演会に行く事は稀なんだけどそういうもの?)

当然、読書に関することや日本の外交に関する質問も多かったのだが、仕事の悩み、家庭の悩みなど本に関係なく、参加者の個人的な悩み、人生相談が半分くらいあり、どれもこれも即答するのだけど、しかもどれもこれも真摯な回答。その回答スピードを見て、頭の回転の速い人というのを見た気がした。

#書店による講演会の開催も、きっと街にある本屋さんの役割のひとつなんだろうな。

読後

勉強は大学に受ける為の勉強ではない、という事を知る為にもこの本は自分が高校のときにこそ読みたかった本だ。
なぜ受験勉強しなければならないのか、理系だから歴史、国語はおろそかで良いのか、文系だから、数学、物理は勉強しなくていいのか、当時は勉強するという行為そのものと受験の為の効率的な勉強について、もやっとした物を抱えていた覚えがあった。(高校のときにこの本を読んだからといってその重要性に気がつけたかどうかは別問題)

改めて、自分の基礎学力を振り返ると理系でやってきたのである程度の数学・物理に関しての知識、耐性はあると思うのだが、読解力や近代歴史に関する知識については少々自信が無くなってくる。ブログを続けたい気持ちはあるもののなかなか文章が進まないのも文章を書く基礎体力が足りないからではないかとも思っている。

限られた時間の中で、この世界のことを知るには時間がなさ過ぎる。「知りたいことの大部分はについて諦めなくてはならない。しかし、そう簡単に諦めたくない。その時に役立つのが読書」と前書きに書かれている。教養の足りない部分については、今からでも真摯に向き合って、読書という自分への投資を続けていきたい。



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